概要
大学の外国語学部を卒業し、現在は社会人として180度異なる分野のSEという分野でキャリアを組んでいる。ただ、2023年度のフランス交換留学で学びになった経験は何だろうかとふと思い出す。主に財産となった経験は4つだろう。
1:フランス家庭のホームステイ
親切な2つのフランス家庭に迎えられ、フランスの衣食住やフランス語、政治や経済を会話や肌で学び、大きな財産になったと感じている。前期のフランスの家庭は一言でいうと「フランスの家族」。家族構成は私の実家の構成と一緒だった。父に母、男三兄弟の元気な家庭。バスケなどスポーツやゲームをしたり、時にはワインをつくるブドウ畑や牧場に行ったり、本当にフランスの文化を肌感覚で学ばせてもらった。彼らとの経験は、フランスで生活するうえで基盤の力になってた。もちろん、未熟な私はフランス語をうまく話せなかったが、背景知識がついていくたびに、会話が少しずつ理解できるようになっていくのを覚えている。始めはなんとなくの理解だったが、背景知識による「文脈」の理解こそが、私の語学力を底上げした。私の語学のセンスは、一般男性よりは良いと思うが、一般的な女性よりは良いとは言えない程のレベルだと自負している。そんな中で、文脈を最大限に理解することで、会話の流れをつかめるようになったのだ。会話の切り始めを私がすることによる文脈の構築など、戦略的に会話を理解するように努めた。
後期の家族は、おじいちゃん、おばあちゃん家族。彼らはおっとりしたやさしさがあふれている。田舎の家だったが、秋にはキノコが生える広い庭があり、悠々自適な生活を体験できた。この時には、後述するパリのフレンチ経験のおかげで、彼らとは深い会話ができたと感じた。彼らだからこそできる、戦争の話や歴史の話。隣の家にイギリス兵が着陸した話は今でも印象に残っている。国に関わらず、ご老人の経験は深いものがあると感じたことも多い。
また、ホームステイ中は、大学併設の語学学校に通っていた。ここでは、基本的なフランス語を学びつつ、多国籍の友達ができた。前期は日本人やフランス人だけでなく、アメリカ人、後期はウクライナ人から中国人まで、幅広い友人ができた。そこでできた友人は、今でも仲良くしている友人は多く、国際的な視点を持った友人が多くできて、彼らから多くの刺激をもらっている。ソワレに積極的に参加し、お酒を飲みながら、会話をすることが一番外国の友人をつくりやすい。
2:パリのフレンチ勤務経験
夏のバカンスは、自費でアパート契約し、パリのフレンチレストランでの勤務の日々だったが、その経験が私の語学を飛躍的に向上させてくれた。実ははじめは、パリの日本食レストランで働いていたが、後に大学のOGの方に紹介していただき、パリのフレンチで勤務する機会を得たのだ。ここのレストランはガストロノミーといういわゆるでフォーマルチックなフルコースのフレンチレストランだ。カジュアルなレストランをビストロ、ブラッスリーといえば、わかりやすいだろうか。
ここでは、食文化理解とフランス語向上が主な成長だ。食文化は、アミューズブッシュ、前菜、メイン、アヴォンデセール、デザート、ミニャルディーズなどの食事形式を学んだり、フレンチ料理を堪能したり、貴重な経験だったと今でも思う。また、語学に関しては、今度は「生きるフランス語」と触れることこそ大切だと思った。教科書では学べない、実際の言語だからこその言葉を学べた。具体的には「言葉の省略」だ。実際の会話は、早いだけではなく、省略される文字が多いのだ。これはどの言語も共通だ。同様に、口の形も勉強になった。口をすぼめるとか、舌を浮かすとか、実際に私の発音が通じない失敗を重ねて学んでいくことはいい経験だった。その結果、私のフランス語はA1からB1レベルに、二段階のレベルアップした。
また、そこでは世界で活躍する多くの日本人と関われた。商社で働くバイヤー、フランスのヴィトンで働いていた日本人など、多種多様な面で活躍する日本人と、食事を介して輪を広げられた。年末は、その方とパリのクラブで年越したり、今となっては良い思い出だ。
3:異文化文化体験旅行
日本に交換留学していたドイツ人と再会のミュンヘンやハンブルグ、コロンバージュがきれいなアルザス地方、中世ヨーロッパを知るカルカソンヌ、海を越えたニューヨーク男一人旅。フランス人とフランス庭園へのお出かけ等、色んなところに旅をした。特に、国を超えて出会った友人とは、まるで恩返しのバレーのように、何年も、何度も、お互いをもてなす関係が築けていて、思い返すとしみじみとした感動がある。一番仲がいいのは、先述の日本に留学していドイツ人だ。彼はたまたま大学で出会っただけだが、飲み会に行ったりした、その後、フランス留学中にドイツに旅行した時に感動の再開をした。一緒に中世ドイツ文化祭りに参加したり、ギリシャ建築を見たり、食事や酒を飲んだり、本当にお世話になって、心の底から感謝している。いつか、倍以上の恩返しをしたい。
4:時には辛い経験も…
私が交換留学中の一番に辛かったことは、明らかに、「言葉以上の人種差別」だ。それは、パリのフレンチレストランに向かう途中、メトロで後方から唾をかけられた経験だ。ただ通勤するためにメトロを歩いているだけで、私は悪いことをしたのだろうか。確かに、言葉での人種差別はあったが、言葉以上の人種差別は初めての経験だった。世界の現実を肌で感じた。数日の間、考え込むことが多かった。フランスと日本人ハーフの友人に相談したり、過去にフランス高校留学した友人に相談したり、考えに考えぬいた。結論としては「人種差別は確実に存在する。ただ、それを糧として強くならなくてはいけない」というのが結論だ。そのハーフの人はやはり、中学までは毎日いじめられていたと語り、フランス高校留学した友人は、町を散策中に生卵を投げつけられた、と語る。人種差別は潜在化で存在しているし、こうしてる今もそれに苦しんでいる日本人がいることが悔しいと思う。だが、その経験を経て、闇落ちしてもなんの意味がない。だからこそ、私は強くなると決意した。そうした結果、メンタルが強く、図太くなったと振り返って感じる。
こういった辛い経験を糧に、今も今後も、誰よりも貪欲に、誰よりも泥臭く努力を続けたい。
まとめ
このような経験を経て、私は交換留学前後では、明らかに行動力が違う。行動する時の気持ちの持ちようが主観で変化を感じる。「気を強く持つ」「緊張感を持つ」という言葉が体で感じれるようになったのは、交換留学での経験をやり遂げたからなのかもしれない。


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